【速報】告示研修の地方開催が本年度で終了へ。未受講者が直面する現状と対策

告示研修・地方開催終了
所要 約4分
放射線技師ラボ
【速報】告示研修の地方開催が本年度で終了へ。未受講者が直面する現状と対策

診療放射線技師の告示研修(実技研修)の地方巡回開催が2026年度(本年度)をもって終了することが決定。未受講のまま放置すると静脈路確保や造影剤注入などの業務制限、当直帯のボトルネック化、転職時の不利など重大なリスクに直面します。現状と今後の対策(院内研修立ち上げ・中央開催等)を技師目線で解説。

ああっ、リナ、ついにその情報が回ってきたね。うん、本当だよ。日本診療放射線技師会(JART)が進めてきた「47都道府県での地方巡回型実技研修」は、本年度(2026年度)をもって終了するとアナウンスされたんだ。

えええ!じゃあ来年以降はどうなるんですか?まさか、未受講の人はもう二度と受けられないとか……!?

いや、受講ルート自体は残るから安心して。ただ、「受講するためのハードル」が今までとは比べものにならないくらい高くなるんだ。未受講のまま放置するリスクと合わせて、背景を詳しく整理していこう。
告示研修「地方開催終了」の背景とスケジュール
なぜ地方巡回型の実技研修が本年度で終了するのか?
2021年の法改正に伴いスタートした診療放射線技師の業務拡大(告示研修) [ 1 ] 。これまでJARTは、全国の現役技師がスムーズにライセンスを取得できるよう、臨時の経過措置として47都道府県すべてに講師を派遣する「地方巡回型」の実技研修を数年にわたり実施してきました。
しかし、制度開始から5年が経過し、「アクティブに働く現役技師の大半がすでに受講を完了した」と判断されたこと、また地方巡回に伴う運営コストや講師リソースの維持が限界に達したため、本年度(2026年度)をもって地方巡回スタイルは役目を終えることになりました [ 1 ] 。
今年度(2026年度)中に受講を滑り込ませるためのデッドライン
地方巡回が終了する「本年度」とは、具体的に2027年3月末までを指します。ただし、各都道府県での実技研修の開催スケジュールは年後半に集中しており、申込期限は開催日の数ヶ月前に設定されていることがほとんどです。
登録・受講
申込(夏〜秋)
(〜27年3月)
実技研修の受講枠を確保するためには、事前に「e-learningの全単元修了」が絶対条件となります。この進捗状況によっては、地元の実技枠募集が始まった段階で申し込みすらできないという最悪のケースも想定されます。実質的なタイムリミットは「今この瞬間」から始まっていると言っても過言ではありません。
未受講のまま放置すると直面する「3つのリアルな業務リスク」
「そのうち受ければいいや」「今の職場では必須と言われていないから」と受講を後回しにしていると、診療放射線技師として働き続ける上で極めて深刻な壁にぶつかることになります。
1. 静脈路確保と造影剤注入の制限による日常業務への支障
告示研修(実技および座学)を修了していない技師は、法的に以下の業務を行うことができません [ 2 ] 。
- 静脈路の確保(針刺し行為そのもの)
- 造影剤注入装置(パワーインジェクター)の接続・操作・抜針
- 画像診断薬(造影剤など)の投与管理と副作用対応の初動
これまでグレーゾーンや看護師任せで行われていたこれらの行為は、法改正と告示研修の整備によって「研修修了者が行うべき拡大業務」として厳格化されています [ 2 ] 。未受講の技師は、造影CTや造影MRIのたびに看護師や医師の立ち会いを求めなければならず、日常業務の円滑な進行を著しく妨げることになります。
2. 救急医療・夜勤当直帯における「人手不足」のボトルネック化
特に深刻なのが、一人当直や極小人数で回す夜間・救急当直帯です。
夜間に緊急の造影CT(大動脈解離疑いや急性脳梗塞など)が発生した際、当直技師が未受講者であれば、「技師一人で造影検査を完結させることができない」という事態が発生します。
救急外来の多忙な看護師を呼び出して針刺しとインジェクター操作を依頼するか、最悪の場合は医師が自ら針を刺しに来るまで検査がスタートできないという、まさに「技師が救急医療のボトルネック」になるリアルな危機が、すでに多くの現場で問題視されています。
3. 転職市場における「告示研修修了」の必須化トレンド
現在、中途採用や新規採用を行うほぼすべての医療機関において、募集要項に「告示研修修了(または採用までに修了見込み)」が必須要件として記載されるようになっています [ 2 ] 。
病院経営者や放射線科長からすれば、当直帯やルーチン業務で動けない「資格制限付きの技師」を採用するメリットは皆無に等しいためです。未受講のまま年齢を重ねることは、自らの転職キャリアや市場価値を著しく毀損する結果を招きます。
地方開催終了後の「新・受講ルート」と対策
では、今年度の地方巡回終了後に受講を希望する場合、どのようなルートを辿ることになるのでしょうか。
終了後も継続される「e-learning」と「中央開催(東京等)」の仕組み
幸いにも、JARTによるe-learningシステムは来年度以降も継続されます。また、実技研修自体も完全に消滅するわけではありません。しかし、開催地は「JART研修センター(東京)などの特定中央会場のみ」へと縮小される見込みです [ 1 ] 。
地方在住の技師が受講する場合、東京などへの遠征費用(往復の交通費や宿泊費)が発生し、スケジュール調整も含めて肉体的・経済的負担が非常に大きくなります。
自施設での指導者養成と「院内研修」の立ち上げ方
もう一つの救済策が、自分の病院の中で実技研修を行う「院内研修」モデルです [ 3 ] 。
これを行うには、まず施設内の指導役となるベテラン技師(または医師)がJARTの「指導者養成研修」を受講し、指導者ライセンスを取得する必要があります。
| 受講ルート | メリット | デメリット・課題 |
|---|---|---|
| 地方巡回(本年度末で終了) | 地元の県内で手軽に実技を受けられる。出張費用が最小限。 | 本年度の開催枠を逃すと二度と利用できない。 |
| 中央開催(来年度〜) | 個人で申し込んで完結する。施設側の準備が不要。 | 東京等の特定会場へ行く必要があり、交通費・宿泊費が自費になるリスク。 |
| 院内研修(来年度〜) | 自施設の中で日常業務の合間に実技トレーニングができる。 | 指導者を養成(ライセンス取得)し、プログラムを組み立てる院内調整の手間。 |
小規模なクリニックや、指導者を立てる余裕のない中小病院の場合、この「院内研修の立ち上げ」自体が不可能なケースも多く、結果として中央開催(東京遠征)に頼らざるを得なくなります。
【未受講者向け】今すぐ取るべき3つのアクションプラン
地方巡回のラストチャンスに滑り込むために、未受講の技師は直ちに以下の行動を起こしてください。
- JARTの会員専用ポータルにログインし、地元の「実技研修スケジュール」を即座に確認する。
- e-learningの受講を開始し、最短スケジュールでの修了を目指す。
- 職場の科長や管理職に対し、「今年度の地方枠で受講したい旨」を相談し、公休や出張としての支援を掛け合う。
💀 現場で陥りがちなためらいと「受講手続きの罠」
⚠️ よくある「受講遅延」の言い訳と落とし穴
- 「うちの病院は看護師が優秀だから、自分が刺さなくても大丈夫」という過信
→ 医療安全やタスク・シフト推進の観点から、看護師の業務過多は見直されています。ある日突然「今日から技師が刺してください」と方針転換された際、受講していなければ一発で業務から除外されます。 - 「e-learningが終わってから実技を申し込めばいい」という勘違い
→ 実技の枠は先着順や地域ブロック優先枠などで争奪戦になります。e-learningがギリギリで終わった頃には、地元の実技枠はすべて満員、という事態が頻発しています。 - 「中央開催になっても、病院が出張費を出してくれるはず」という甘い期待
→ 病院の予算編成は厳格です。「今年度中に地元で受けられたはずの研修」に、わざわざ高額な東京出張旅費を支給してくれる太っ腹な事務長は稀です。多くは「自己責任のプライベート旅行扱い」になります。
- ラストチャンス: 47都道府県での地方巡回開催は2026年度(今年度末)で完全終了。
- 放置のリスク: 静脈路確保・造影剤注入不可による日常業務の停滞、当直での孤立、転職市場での脱落。
- 来年度以降のコスト: 東京などへの自己負担による遠征、または複雑な院内研修立ち上げの二択。
- 即時行動: 今すぐJARTポータルを確認し、e-learningをスタートさせましょう。

よくわかりました……!「あとでやろう」は本当に命取りですね。今夜帰ったら、すぐにJARTのマイページを開いて、e-learningの受講状況を確認して申し込み手続きを進めます!

素晴らしい決断だね、リナ。告示研修は「やらされるもの」ではなく、自分の身を守り、チーム医療で胸を張って働くための「自己防衛の盾」なんだ。この機会に一気に終わらせてしまおうね!
📚 参考文献・出典















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