【08/01】Ultrasound (Sonography) 論文ピックアップ

- CNNベースの肝臓超音波標準断面認識システム:マルチモーダル大規模言語モデルによる解釈可能なフィードバックの活用
- 心臓移植レシピエントにおける心エコー検査での拘束型心筋症様生理機能の評価と早期心移植後冠動脈病変(CAV)
- TRAPシークエンスの早期診断における出生前超音波検査の重要性と見落とし・誤診例の分析
- 下肢血行再建術計画における「デュプレックス・ファースト」戦略での血管エコーマッピング:臨床計画の一致度と経済的影響の評価
- バセドウ病における血清CART濃度の検討:代謝状態、自己免疫、および甲状腺超音波の不均一性との関連
- CNNとマルチモーダル大規模言語モデル(MLLM)を統合したAIパイプラインを構築し、肝臓超音波標準断面(LUSPs)の認識精度を評価した。
- 16,782枚の画像を用いた検証の結果、AIモデルの診断精度は熟練した放射線科医と同等であり、初学者から中級者の読影性能を統計的に有意に向上させた。
- 本システムは多様な施設や装置間でも高い汎用性を示し、画像品質管理および標準化されたトレーニング支援ツールとして極めて高い可能性が示唆された。

このAIによるフィードバック機能は、超音波検査の技術格差を是正する教育ツールとしてだけでなく、日常診療におけるリアルタイムの品質管理を自動化する基盤技術として臨床現場での活用が期待されます。
- 日本超音波医学会:超音波検査報告書作成ガイドライン
- 日本医学放射線学会:画像診断におけるAI活用に関するステートメント
| 著者 | Chen Yongjian, Li Jingyun, Zhang Jiansong, Dong BIngtian, Zhang Ying, Wu Xiuming, Liu Peizhong, Lyu Guo-Rong |
|---|---|
| 所属 | Department of Ultrasound, Second Affiliated Hospital of Fujian Medical University, Quanzhou, China. |
| 雑誌 / 年 | Abdom Radiol (NY) (2026) |
| リンク | PMID: 42484849 | DOI: 10.1007/s00261-026-05706-8 | 10221589 (全文) |
- 心臓移植後患者136名を対象に、心エコー検査による拘束型生理学的指標と1年後の血管造影によるCAV発症との関連を調査した。
- 全患者の15%で1年後にグレード1以上のCAVが確認された。
- 分析の結果、心筋弛緩時間(DT)が150ms未満であることがCAV発症と有意に関連していた(OR 2.73)。
- 年齢・性別・DTを加味した多変量モデルは、CAV予測において良好な識別能(AUC 0.78)を示した。

DT短縮が非侵襲的なCAV早期マーカーとして活用できる可能性があり、今後は大規模な前向き研究でその予後予測能を検証する必要があります。
- 日本循環器学会・日本心臓移植研究会:心臓移植診療ガイドライン
| 著者 | Lim Roscoe, Pi Lebei, McDonald Abigal, Abdullah Harun, Alcantara Victor Leal, Moayedi Yasbanoo, Posada Juan Duero, Alba Ana Carolina, McDonald Michael, Billia Filio, Aleksova Natasha |
|---|---|
| 所属 | Department of Internal Medicine, University of Toronto, Toronto, Ontario, Canada. |
| 雑誌 / 年 | JHLT Open (2026) |
| リンク | PMID: 42518506 | DOI: 10.1016/j.jhlto.2026.100612 | PMC13382042 (全文) |
- 妊娠12~14週における超音波検査は、TRAPシークエンス(無心体双胎)の早期診断において極めて高い診断価値がある。
- 本研究では6症例を分析し、全例が単絨毛膜二羊膜性双胎であり、ホルモン異常や浮腫、心奇形などの随伴所見を確認した。
- カラードプラ法を用いて、無心体側の臍帯動脈における逆流血流を確認することが早期診断と誤診回避の鍵となる。
- 胎児期早期の専門的な超音波スクリーニングは、予後予測や適切な介入計画の立案に直結する。

本研究は、早期診断におけるカラードプラ法の重要性を強調しており、産婦人科超音波検査の標準的なスクリーニングプロトコルにおける診断精度の向上に寄与します。今後は、より早期の診断に向けた低侵襲な診断基準の確立と、胎児心臓専門医との連携体制の構築が課題となります。
- 産婦人科診療ガイドライン-産科編
| 著者 | Dong Yue, Hu Jingyuan, Lv Zimeng, Liu Wei |
|---|---|
| 所属 | Department of Medical Ultrasound, Gaotang County People’s Hospital, Gaotang, China. |
| 雑誌 / 年 | Medicine (Baltimore) (2026) |
| リンク | PMID: 42499117 | DOI: 10.1097/MD.0000000000049946 | PMC13406174 (全文) |
- 下肢動脈疾患における術前血管エコーマッピングと実際の治療計画の一致率は95.8%と非常に高く、術前検査として信頼性が高いことが示された。
- 腸骨動脈、大腿膝窩動脈、遠位動脈の全領域において高い一致率を維持し、血管内治療と外科的血行再建術の双方で有効性が確認された。
- 本戦略によりCT血管造影(CTA)の使用頻度が抑制され、施設全体で大幅なコスト削減(約42万〜79万ユーロ)に寄与する可能性がある。
- 血管エコー専門医による集約的な運用を行うことで、低侵襲かつ高精度な術前計画が可能である。

熟練した超音波検査部門におけるデュプレックス・ファースト戦略は、不要な放射線被曝や造影剤使用を減らし、かつ高精度な治療計画を実現するため、今後さらに推奨されるべき検査運用フローです。
- 日本血管外科学会:下肢閉塞性動脈硬化症の治療ガイドライン
| 著者 | Rico Carlos Martinez, Mestre Xavier Marti, Ortega Elena Iborra |
|---|---|
| 所属 | Angiology and Vascular Surgery Department, Hospital Universitari de Bellvitge; IDIBELL-BIOHEART; Department of Clinical Sciences, School of Medicine, University of Barcelona. Electronic address: c.martinez@bellvitgehospital.cat. |
| 雑誌 / 年 | Ann Vasc Surg (2026) |
| リンク | PMID: 42526754 | DOI: 10.1016/j.avsg.2026.07.034 |
- バセドウ病患者と健常者間で、血清CART濃度に統計学的な有意差は見られなかった。
- バセドウ病患者において、甲状腺の組織が不均一であるほど血清CART値が低い傾向が認められた。
- CART濃度は、BMIやインスリン抵抗性指標と正の相関を示したが、甲状腺ホルモン値との直接的な相関はなかった。
- TRAbやTPO抗体などの自己免疫マーカーとCART値の間には逆相関が確認された。

本研究は、CARTが代謝や免疫状況を反映するバイオマーカーとなる可能性を示唆しており、今後はバセドウ病の重症度分類や炎症状態を評価する補助診断指標としての活用が期待されます。
- 甲状腺疾患診断ガイドライン
| 著者 | Yortanlı Betül Çiğdem, Can Ümmügülsüm, Köse İslam, Durmaz Semiha, Yortanlı Mehmet, Aksu Oğuzhan |
|---|---|
| 所属 | Department of Internal Medicine, Konya City Hospital, University of Health Sciences, Konya 42020, Turkey. |
| 雑誌 / 年 | Int J Mol Sci (2026) |
| リンク | PMID: 41828644 | DOI: 10.3390/ijms27052428 | PMC12985934 (全文) |














.jpg)