転職活動で履歴書と同じくらい、いや、それ以上に重要なのが「職務経歴書」です。

「え、履歴書だけじゃダメなの?」 「何を書けばいいかわからない…」

そう思う方も多いかもしれません。しかし、採用担当者は「この人は一体何ができるのか?」を職務経歴書で判断します。

特に技術職である放射線技師にとって、「どのメーカーの装置を使えるか」「1日何件撮影していたか」という具体的な情報は、即戦力かどうかを見極めるための超重要データです。

この記事では、書類選考通過率をグッと上げる職務経歴書の書き方を、実例テンプレート付きで解説します。

履歴書と職務経歴書の違い

  • 履歴書:あなたの「プロフィール」を伝えるもの(氏名、住所、学歴、職歴の期間など)
  • 職務経歴書:あなたの「実力(スキル)」を伝えるもの(具体的な業務内容、経験した症例、扱える機器など)

転職エージェントを利用する場合でも、必ず作成を求められます。一度作っておけば、どの病院に応募する際も使い回し(微調整のみ)ができるので、早めに作成しておきましょう。

採用担当者はここを見ている!3つのポイント

1. 経験したモダリティとメーカー

「CT経験あり」だけでは不十分です。「キヤノン製320列CTを使用」まで書くことで、採用側は「うちの装置もすぐ使えるな」と判断できます。

2. 検査件数(忙しさへの適応力)

「1日30件撮影」と「1日5件撮影」では、求められるスピード感が違います。具体的な数字を書くことで、あなたの処理能力をアピールできます。

3. マネジメント・指導経験

後輩の指導や、放射線機器管理、線量管理などの委員会活動も立派なアピールポイントです。

【コピペOK】職務経歴書テンプレート

以下をコピーして、Wordやテキストエディタに貼り付けて編集してください。

【職務要約】
大学卒業後、〇〇病院(300床)にて5年間勤務。一般撮影、CT、MRI業務を中心に従事してまいりました。
特にMRI検査では、頭部・脊椎領域を中心に1日約15件の検査を担当。2023年には磁気共鳴専門技術者の認定を取得し、画質の最適化や撮影プロトコルの改善にも尽力いたしました。
現在は、後輩技師3名の指導係も務めております。

【職務経歴】
■20xx年4月〜現在 医療法人〇〇会 〇〇病院
[事業内容]総合病院(病床数300床)
[従業員数]500名(うち放射線科15名)
[雇用形態]正職員

[業務内容]
・一般撮影(胸腹部、骨系):1日約40件
・CT検査(全身):1日約20件
・MRI検査(頭部、脊椎、関節、腹部):1日約15件
・ポータブル撮影、手術室イメージ操作
・夜間当直業務(月4回)

【使用機器メーカー】
・一般撮影:Shimadzu
・CT:Canon Aquilion ONE (320列)
・MRI:Siemens Magnetom Skyra (3.0T)
・PACS:PSP

【保有資格】
・診療放射線技師免許(20xx年取得)
・第1種放射線取扱主任者(20xx年取得)
・磁気共鳴専門技術者(20xx年取得)
・検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師(20xx年取得)

【自己PR】
私の強みは「医師の意図を汲み取った画像提供」と「業務効率化」です。
MRI検査においては、解剖学的理解を深めることで、依頼医が求める断面やシーケンスを追加撮影し、診断能の向上に貢献しました。脳神経外科医からは「診断しやすい」との評価をいただいております。
また、予約枠の運用見直しを提案し、MRIの待ち時間を平均20分短縮することに成功しました。

貴院におきましても、これまでの経験を活かし、チーム医療の一員として貢献したいと考えております。

書くときの注意点(NG例)

❌ 具体的な数字がない

悪い例:「CT検査を行っていました」 良い例:「Canon製64列CTを使用し、頭部・胸腹部を中心に月間約300件の検査を行いました」

数字は噓をつきません。件数や年数は必ず入れましょう。

❌ 略語を使いすぎる

「マンモ」→「マンモグラフィ」 「一般」→「一般撮影(X線撮影)」 履歴書や職務経歴書は公的なビジネス文書です。正式名称で書くのがマナーです。

❌ 自己PRが抽象的

「コミュニケーション能力があります」だけでは伝わりません。 「耳の遠い高齢の患者様には、筆談ボードを用いてスムーズな検査誘導を行いました」など、エピソードを添えましょう。

職務経歴書の書式と体裁

用紙サイズとページ数

  • 用紙サイズ: A4サイズ
  • ページ数: 2枚以内(理想は1〜2枚)
  • 作成方法: 手書きではなく、パソコンで作成(Word推奨)
  • フォント: 明朝体またはゴシック体、サイズは10.5〜12pt

レイアウトの基本

【職務要約】
【職務経歴】
【使用機器・メーカー】
【保有資格】
【自己PR】

この順番で構成すると、採用担当者が読みやすくなります。

レベル別:職務経歴書のポイント

【新卒・第二新卒の場合】

実務経験が少ない場合は、以下を重点的にアピールします。

  • 実習での経験(担当モダリティ、症例数)
  • 卒業研究のテーマ(専門性をアピール)
  • アルバイト経験(接客業などコミュニケーション能力)
  • 学生時代に取得した資格(第1種放射線取扱主任者など)

例文

【実習経験】
〇〇大学附属病院(病床数500床)にて8週間の臨床実習を実施
・一般撮影:100件以上(胸部、腹部、骨系)
・CT検査:50件以上(頭部、胸腹部)
・MRI検査:30件以上(脳、脊椎)
・患者様への声かけ、検査説明の補助

【卒業研究】
テーマ:「MRI検査における脂肪抑制法の比較検討」
内容:STIR法とCHESS法の画像コントラスト比較を行い、
      部位別の最適な撮像法を提案した。

【経験者(5年未満)の場合】

  • 担当業務の具体的な件数
  • 得意なモダリティ
  • チーム医療での役割

【経験者(5年以上)の場合】

  • マネジメント経験(後輩指導、シフト管理など)
  • 業務改善の実績
  • 委員会活動や学会発表

例文

【マネジメント経験】
・新人技師3名の教育担当(OJT指導、技術チェック)
・放射線機器管理委員会の副委員長として、定期点検計画の立案・実施
・MRI検査の待ち時間短縮プロジェクトのリーダーとして、
  予約枠の見直しを実施し、平均待ち時間を30分→10分に短縮

【学会発表】
・第78回日本放射線技術学会総会学術大会
  「心臓CT検査における造影タイミングの最適化」ポスター発表

よくある質問(FAQ)

Q1. 職歴が短い場合はどう書けばいい?

A: 短くても「何を学んだか」「どんなスキルを身につけたか」を具体的に書きましょう。数ヶ月でも立派な経験です。

Q2. ブランク期間がある場合は?

A: 正直に記載し、その間に何をしていたか(資格勉強、家族の介護など)を添えましょう。空白期間があること自体は問題ではありません。

Q3. 転職回数が多い場合は不利?

A: 各職場で「何を学び、次にどう活かすか」を明確にすれば、ネガティブな印象は減ります。「ジョブホッパー」と思われないよう、一貫性を持たせましょう。

Q4. 使用機器のメーカーを覚えていない場合は?

A: 前職に問い合わせるか、同僚に聞いてみましょう。どうしてもわからない場合は「〇〇製(メーカー不明)」と記載してもOKです。

提出前の最終チェックリスト

提出する前に、必ず以下を確認しましょう。

  • [ ] 誤字・脱字がないか(特に病院名、人名)
  • [ ] 年月日の記載ミスがないか
  • [ ] フォントサイズが統一されているか
  • [ ] 余白が適切か(上下左右2〜3cm)
  • [ ] 印刷したときに読みやすいか
  • [ ] 履歴書の内容と矛盾がないか
  • [ ] PDFに変換してメールで送る場合、ファイル名は「職務経歴書_氏名.pdf」になっているか

まとめ

職務経歴書は、あなたの「技師としてのカタログ」です。

採用担当者に「この人を採用したら、明日からこれだけ働いてくれそうだな」とイメージさせることができれば、書類選考はほぼ通過します。

特に医療機器メーカーへの転職を目指す場合は、使用経験のある「メーカー名・装置名・型番」が非常に重要になってくるので、漏れなく記載しましょう!

時間をかけてでも、丁寧に作り込むことが成功への近道です。

参考リンク

職務経歴書作成に役立つ外部リソース

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ゆん
技師歴15年。副業歴5年。投資歴5年。 資格、転職・副業などのキャリア情報と、患者さん向け情報を発信しています。