【主任者ドリルNo.7】特定RIの防護とIAEA区分

特定RIの防護とIAEA区分

令和元年施行でRI法に加わった「特定放射性同位元素の防護」は、主任者にとって新たな重要テーマです。安全管理(safety)と並ぶ核セキュリティ(security)の概念を理解することは、施設の安全を守る上で不可欠です。
特に、特定RIが「危険量(D値)」に対してどのくらいの放射能を持つかを示す「A/D比」で、施設に必要な防護措置の区分が変わります。この制度の核心を、具体的な核種のD値とともに解説します。
本日の一問
放射性同位元素等の規制に関する法律において、「特定放射性同位元素」の定義と防護措置の区分に関する記述として、最も適切なものは次のうちどれか。
特定RIの定義とIAEA区分
放射性同位元素等の規制に関する法律において、「特定放射性同位元素」は、指定された24核種のうち、放射能がその核種のD値以上であるものと定義されています。D値はIAEAが定める危険量を指し、放射能がD値未満の場合は防護措置の対象外となります。
防護措置の区分はA/D比で決まり、区分1は1000以上、区分2は10以上1000未満、区分3は1以上10未満です。このため、選択肢アが最も適切です。
なぜ他の選択肢は誤りなのか
他の選択肢の誤りも確認して、知識を確実なものにしましょう。
防護措置の区分1はA/D比が1000以上の施設が対象です。A/D比が10以上1000未満は区分2に該当します。
区分3はA/D比が1以上10未満の施設が対象ですが、最も厳重な防護措置が求められるのは区分1です。区分3は特定RIとしては最も規制が緩やかです。
D値は放射性同位元素に関する危険量であり、放射線発生装置の運転で生じる放射化物(放射性汚染物)は防護措置の対象外です。
防護措置の対象となる「特定放射性同位元素」と、放射化物(放射性汚染物)が混同されやすいです。放射化物は防護措置の対象外である点をしっかり覚えましょう。また、A/D比による区分の境界値と、それがどの区分に当たるのかを正確に把握しておくことが重要です。

LINA、よく質問してくれるこのD値とA/D比の区別、これで完璧に理解できたかな?特に医療現場では、ガンマナイフや血液照射装置のような高線量率の線源が区分1や2に該当することが多いから、実務でも非常に重要な知識になるよ。

い、先輩!特定RIの定義とA/D比での区分がはっきりしました。放射化物との違いもすっきりです。特にD値以上のものが特定RIになるという点がポイントですね。これで試験も実務も自信を持って臨めます!
ひと目でわかる ─ 特定RI防護措置の区分
| 区分 | A/D比の範囲 | 防護の厳重性 |
|---|---|---|
| 区分1 | A/D ≧ 1000 | ◯ 対象 |
| 区分2 | 10 ≦ A/D < 1000 | ◯ 対象 |
| 区分3 | 1 ≦ A/D < 10 | ◯ 対象 |
| D値未満のRI | A/D < 1 | × 対象外 |
特定放射性同位元素の防護は、その放射能と危険量を示すD値の比(A/D比)によって、区分1〜3に分類され、必要な防護措置の厳重さが決まる。放射化物は防護措置の対象外である。
この防護(security)の概念は、令和元年(2019年)のRI規制法改正で追加された新しいテーマです。テロ対策強化の国際的な流れを受けたもので、主任者試験でも今後ますます出題が増えるでしょう。特に特定RIを扱う施設では、防護管理者を選任し、防護規程を策定することが義務付けられています。
- 「特定放射性同位元素」は、指定24核種のうち放射能がD値以上である。
- 防護措置の区分は、放射能(A)とD値(D)の比(A/D比)で決まる(区分1: A/D ≧ 1000、区分2: 10 ≦ A/D < 1000、区分3: 1 ≦ A/D < 10)。
- 放射性発生装置から生じる放射化物は、特定放射性同位元素の防護措置の対象外である。
参考文献・典拠
[1] 特定放射性同位元素の数量を定める告示(原子力規制委員会告示第10号)
[2] 放射性同位元素等の規制に関する法律施行規則 第24条の2の2
[3] 放射性同位元素等の規制に関する法律
[4] 原子力規制委員会 法令改正の概要説明資料















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